AI(人工知能)

機械学習エンジニアになりたい人のための本:読書録

機械学習になりたい人のための本
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「AIを転職にする」
「AI業界で働きたい人の知りたいことがすべてわかる!」

と、かなり印象的な言葉が並ぶ「機械学習エンジニアになりたい人のための本」

著者のTeamAI代表石井大輔さんに献本いただくことができたので、読んでみました。
献本いただいたことを差し引いても、たしかに
「AI業界に関心のある人にすごく役立つ本」で、
「AI業界に関われたらワクワクする将来が来そうだな」と
思わせられる本でした。

機械学習エンジニアになりたい人はもちろん、
ちょっとでもAIに関心のある人は、みんな読んだほうがいいです。

また、これから勉強しようと思っている、とか、最近AIについてよく調べている、
という人は、本書のまえがきにある通り、

読者の皆さんに伝えたいことは、
本書で効率的に情報収集した後は、
ひたすらハンズオンで手を動かして学習してほしい(まえがきより)

です!

「機械学習エンジニアになりたい人のための本」の使いみちは?

AI・機械学習に関心のある人、
AIエンジニアを目指す「非エンジニア」
AIエンジニアを目指す「エンジニア」
の2種類の人で、使いみちが変わってくる本です。

AI・機械学習に関心のある人

AI関連の世界がどの様になっているのかを、ざっと知ることができます。

特に役立つのは、以下の3章です。

1章:変化の激しいAI業界の全体像を知ろう

何はともあれ、AIがなんで注目されているのかがコンパクトにまとまっています。

2章:AI業界最新職種ガイド

AI職種というと、エンジニアにばかり目が行きがちですが、それ以外にも色々あるのがよくわかります。

6章:私達の身近にある、AI技術を用いたサービス・プロジェクト

実際にどんなところに使われているかを知れるのがいいところです。
Facebook, Appleを始め、
医療画像、言語解析、自動運転、産業機械など、
様々な用途で特に重要なものを紹介しています。

AIエンジニアを目指す、非エンジニア

特に1,2,3,5の4章が役立ちます。

 

1章:変化の激しいAI業界の全体像を知ろう

特に仕事のスケジュール、キャリアプランは、エンジニアを目指す上で参考になります。

 

2章:AI業界最新職種ガイド

「AI人材」と一言で行ったとしても中には種類があります。

エンジニアになるべく勉強はじめてから、自分のやりたいことが見えてくる、というのは割とよくある話です。

そうしたときに、勉強したことを生かせる道が有ることを示してくれます。

AI人材それぞれに必要なスキルセットのリストが有るのも、勉強する上で参考になります。

 

3章:AI人材になるための具体的行動計画

実際に目指すならどういうステップでどのくらい時間とお金がかかりそうか、ということがざっくりわかります

5章:いよいよ転職活動!後悔しないために押さえておくポイント

おすすめのエージェント、履歴書、職務経歴書のかきかたや面接対策が書かれています。学習が進んでから考えることですが、ある程度、転職する際に必要なことを踏まえた上で勉強を進めたほうが効率的でしょう。

 

AIエンジニアを目指すエンジニア

私がエンジニアではないので、このレベルの人に説明しづらいのですが、、、

機械学習エンジニアについて幅広い説明をしている本ですが、
他の本では見かけない以下のポイントは少なくとも役立つのではないかと思います。

2章:AIエンジニア、データサイエンティスト、データアナリストの違い
5章:AI関連人材で転職する際の履歴書のポイント
8章:アメリカ・中国・ヨーロッパ・東南アジアのAI事情

 

 

著者の石井大輔さんは、非エンジニアから、AIをビジネス化するに至った人

石井大輔さんは、AI人材の転職支援や、AIの受託開発を手がける株式会社ジェニオの社長です。

しかし、元は伊藤忠でファッション関連の仕事をされていて、AIと関係のないバックグラウンドをもっていました。

2015年に「ローテク社長石井のハイテク化計画」というブログが書かれています。

39才にもなって手習を始めるのも恥ずかしい気もしますが、  Tech School General Assembly San Franciscoで、  iPhone向けiOS開発の夜間クラスを始めました。

学習には目的があった方が良いとは思いますが、年齢や学歴に関係なくテクノロジーを学ぶ熱は、米国で非常に盛り上がっていると感じております。

ぜひ興味がある方は躊躇せず、知識背景がなくてもセミナーやオンライン講座で、テクノロジーを学んで損はないと思います。

出典:ローテク社長石井のハイテク化計画

39歳でプログラミングをスタートして今に至っていると考えると、今からAIを学ぶのに、躊躇する理由が見当たりませんね・・・

AIに関する勉強会を開いているTeamAIの代表でも有るので、情報工学系のバックグラウンドを持つエンジニア出身の方かなと想像していましたが、全く違いびっくりしました。

「機械学習エンジニアになりたい人のための本」では、他にも戦略コンサルのマッキンゼー出身で、現在東大の博士課程に在籍している大杉さんなど、ビジネス系のキャリアからAIに関わっている人のストーリーも取り上げられています。

AIに関心があるけどエンジニアとしてのスキルがない、という人でも、
熱意と実行力でなんとかなりうる、という、勇気をもらえる本です。

 

「機械学習エンジニアになりたい人のための本」はどんな本?

本書は2部構成になっています。

第1部仕事編は特に、AI人材になるまでの話や、なろうと思ったときに把握しておきたいことが網羅されています。

第2部実務編は、実際になった後に知っておいたほうが良い知識を具体例を通じて紹介してくれています。

 

<第1部仕事編>
AI業界の全体像、職種ガイド、資格ガイド、勉強法、転職法
が書かれています。

<第2部実務編>
AIを使ったプロダクト、実務ノウハウ、海外のエンジニア事情
が書かれています。

他の本に紹介されていない独自のポイント

このように、AI業界や、AI関連人材を区分し、必要なスキルセットを列挙しているタイプの本は他にないように思います。

特に以下の点はあまりネット上でも見かけないものかと思います。

2章:AIエンジニア、データサイエンティスト、データアナリストの違い
5章:AI関連人材で転職する際の履歴書のポイント
8章:アメリカ・中国・ヨーロッパ・東南アジアのAI事情

このように、人材の区分、スキルセットを細かく整理できるのも、
TeamAIで勉強会を繰り返し、人材紹介や開発を通じて、AI業界の一線で活躍されている、石井社長ならではのことではないでしょうか。

「機械学習エンジニアになりたい人のための本」読後の感想

私も多少機械学習をかじったことのあるWebマーケターですが、
AI人材市場の全体観と、AI関連人材の整理ができたこはとても参考になりました。

また、これだけライブラリが揃っていて、様々な実験が簡単に行えてしまうというとても恵まれた環境にあり、かつ、活用する先もたくさんあるという稀有な時代が今だということがよくわかりました。

もちろん、ある程度のインプットは必要だと思いますが、それでもなにかやってみたいことを見つけて、簡単な課題解決をしながら学習していくことがよさそうです。

 

まえがきにもありますが

読者の皆さんに伝えたいことは、
本書で効率的に情報収集した後は、
ひたすらハンズオンで手を動かして学習してほしい

という思いが、本書を通読してまえがきに帰ってくると、本当によくわかります。

 

AIに関心があるけど、どうしたらいいかわからない、という人はすぐにでも本書を通読した方が良いです。

また非エンジニアで、AIに関心がある人も、AI人材への道が開ける非常にワクワクさせてくれる本なので、一読の価値あり。

AIエンジニアを目指す方は、AI業界に転職するための履歴書の書き方やノウハウなどが詰まっているので、手元に持っとく価値ありです。

 

結局、帯に書いてあるとおり

「AI業界で働きたい人」の知りたいことがすべてわかる!

というのはそのとおりです。
AI業界に関心がある人は、みんな読んだほうが良さそうですね!